外壁塗装にふさわしくない月はある? 気温・湿度・雨の施工条件から考える
公開 2026-10-01/ものさし係
この記事の要点
- 外壁塗装に向かないのは「何月」ではなく、気温・湿度・雨・結露などの条件です。
- 塗料メーカーの資料には、たとえば「気温が5℃以下又は湿度85%RH以上の場合」「夜露に濡れる、降雨、降雪の恐れがある場合」は施工できない、といった条件が示されています(菊水化学工業)。条件は製品ごとの施工仕様書で決まっています。
- 住んでいる地域で、どの月にこうした条件になりやすいかは、気象庁の過去の気象データ(平年値)で調べられます。
「外壁塗装は冬や梅雨は避けたほうがいい」といった話を聞くことがあります。けれども、気温や雨の降り方は地域によって大きく違うため、月だけで決めることはできません。この記事では、塗料メーカーが示している施工の条件をもとに考えます。
1. 塗料メーカーが示す「施工できない条件」
建築用塗料メーカーの菊水化学工業は、外装塗装の低温時の注意をまとめた資料で、次のような場合は施工できないとしています。
| 施工できない場合(同社資料の記載) | |
|---|---|
| ① | 気温が5℃以下又は湿度85%RH以上の場合 |
| ② | 成膜までに下地表面温度が5℃以下になる恐れがある場合 |
| ③ | 夜露に濡れる、降雨、降雪の恐れがある場合 |
同じ資料は、低温では塗料の溶媒が揮発するのに時間がかかり、塗膜ができるまでに時間を要すること、成膜中に雨や結露の水分を受けると白ぼけ・ひび割れ・艶ムラ・変色が起こりやすくなることを説明しています。また、冬場の高圧水洗のあとは乾燥に3日以上の期間をとること、天気予報を確かめることも対策として挙げています。
具体的な施工条件は製品ごとに決まっています。エスケー化研も、製品ページで「施工に際しては施工仕様書および製品容器に記載の注意事項を必ずご覧ください」としています。使う製品の条件は、工事会社に確かめてください。
2. 自分の地域の月ごとの気温・湿度を調べる
どの月に「気温5℃以下」「湿度85%以上」「雨」といった条件になりやすいかは、地域によって違います。気象庁の「過去の気象データ検索」では、地点を選ぶと、月ごとの気温・湿度・降水量などの平年値(1991〜2020年の平均)を見られます。
- 「過去の気象データ検索」を開き、都道府県と近くの地点を選ぶ。
- 「平年値」の月ごとの値を表示する。
- 最低気温、湿度、降水量の月ごとの値を見て、工事の時期を工事会社と相談する材料にする。
平年値は過去の平均です。実際に作業できるかどうかは、当日の気温・湿度・雨などが、使う塗料の施工条件に合うかで決まります。
3. 工事の時期を決めるときに確かめること
- 使う塗料の施工条件(気温・湿度・雨など)と、条件に合わない日の扱い(作業を止めるか)。
- 雨などで作業できない日があったときの工期の延び方と、その場合の費用の扱い。
- 冬に工事する場合、高圧洗浄のあとの乾燥期間をどうとるか。
塗り替えの時期そのものの目安は、外壁塗装は何年ごと?にまとめています。