外壁塗装で100万円は妥当? 金額の中身を分けて確かめる方法
公開 2026-10-01/ものさし係
この記事の要点
- 「100万円」という総額だけでは、妥当かどうかは判断できません。税込か税抜か、塗装面積と塗料、足場など塗装以外の費用に分けてはじめて比べられます。
- 塗装部分は、メーカーの材工価格×塗装面積で目安が出せます。見積書の塗装部分の行と比べてください。
- 判断に迷うときは、同じ条件で別の会社の見積りを取る、公的な見積チェックサービスに相談する、といった方法があります。
「外壁塗装の見積りが100万円だった。高いのか安いのか」という疑問に、総額だけで答えることはできません。同じ100万円でも、何㎡を、どの塗料で、何を含んで100万円なのかで意味が変わるからです。この記事では、100万円を中身に分けて確かめる手順を示します。
1. まず、税込か税抜か
消費税の標準税率は10%です(国税庁)。100万円が税込なら、税抜の金額は約909,091円です。メーカーの材工価格は消費税を含まない価格なので、比べるときは見積書の税抜の金額を使います。
2. 塗装部分と、それ以外に分ける
メーカーの材工価格(たとえば日本ペイントの戸建住宅等の材工価格表)には、足場代、下地調整代、養生代、諸経費、消費税が含まれていません(同価格表の注記)。見積書を次のように分けてみてください。
| 分け方 | 見積書で見る行の例 |
|---|---|
| 塗装部分 | 外壁の下塗り・上塗り(塗料名・㎡・単価) |
| 塗装以外 | 足場、高圧洗浄、下地調整、養生、シーリング、付帯部、諸経費 |
| 税 | 消費税 |
「外壁塗装工事 一式」のように分かれていない場合は、内訳の説明を受けてください(見積書の見方)。
3. 塗装部分をメーカーの価格と比べる
塗装部分は、日本ペイントの価格表(2026年7月1日現在、施工面積100㎡以上300㎡未満)の材工価格×塗装面積で目安が出せます。外壁用・3工程・下塗りパーフェクトサーフ・平滑仕上げの例です。
| 塗料(当サイト区分) | 材工価格 | 120㎡ | 150㎡ | 180㎡ |
|---|---|---|---|---|
| ファインSi(シリコン) | 5,730円/㎡ | 687,600円 | 859,500円 | 1,031,400円 |
| パーフェクトトップSi(ラジカル制御形) | 5,940円/㎡ | 712,800円 | 891,000円 | 1,069,200円 |
| ファインDFセラミック(フッ素) | 8,110円/㎡ | 973,200円 | 1,216,500円 | 1,459,800円 |
面積は計算の例として置いた値です。金額は税抜で、足場代・下地調整代・養生代・諸経費・消費税を含みません。
見積書の塗装部分の行(塗料名・㎡・単価)がわかれば、塗装費の早見で同じ計算ができます。見積書の塗装部分の単価がメーカーの材工価格と違っていても、それだけで高い・安いとは言えません。メーカーなどが公表する価格は希望価格・設計価格で、積算資料公表価格版(けんせつPlaza)の注意書きにも「実際の取引においては値引きされることがあります」とあるように、実際の取引価格とは違うことがあるからです。違いが大きいときに、理由を聞く手がかりにしてください。
4. 公表されている契約実績も、中身を確かめてから
一括見積・紹介サービス「外壁塗装パートナーズ」の運営会社は、2026年4〜8月に同サービスの紹介で契約した外壁塗装のみの工事309件の平均契約金額を1,312,402円、平均施工面積を153.3㎡と公表しています(2026年9月28日)。ただし、この金額に足場や消費税が含まれるかは発表文に書かれていないため、手元の見積書とそのまま比べることはできません(相場の調べ方)。
5. 判断に迷うときは
- 同じ条件で別の会社にも見積りを頼む。塗装面積・塗料の製品名・工程の数をそろえると、行ごとに比べられます。
- リフォーム見積チェックサービス(住宅リフォーム・紛争処理支援センター)に相談する。着工前・契約前の見積書を無料で確認してもらえます。サービスのページ